記憶を取り戻した最強の男、ついに始動。マット・デイモンが「ジェイソン・ボーン」として帰還した衝撃作を語らせてください!
あの「Extreme Ways」のイントロが劇場に鳴り響いた瞬間、鳥肌が止まらなかったのを覚えていますか?
CIAが生み出した最強の人間兵器、ジェイソン・ボーン。
自身のアイデンティティを求め、世界中を逃亡しながら巨大な陰謀と戦い続けた男が、長い沈黙を破ってスクリーンに帰ってきました。
『ボーン・アルティメイタム』で全てが終わったはずの物語に、なぜ彼は再び足を踏み入れたのか。
そして、取り戻した記憶の先に待っていた「父親にまつわる残酷な真実」とは何だったのか。
今回は、シリーズファンの間でも「これを待っていた!」と歓喜の声が上がった2016年公開の映画『ジェイソン・ボーン』について、熱く、そして深く語っていきたいと思います。
ラスベガスを破壊し尽くす狂気のカーチェイス、進化する監視社会への警鐘、そして年を重ねてより渋みを増したマット・デイモンの演技……。
ポップコーン片手に、あのスリリングな世界へもう一度飛び込みましょう!
🎬『ジェイソン・ボーン』の作品情報
前作『ボーン・アルティメイタム』から約10年。シリーズの生みの親とも言えるポール・グリーングラス監督が再びメガホンを取り、マット・デイモンと共に作り上げた正統続編です。
新キャストとして、名優トミー・リー・ジョーンズが冷徹なCIA長官を、そしてオスカー女優アリシア・ヴィキャンデルが野心的なCIAエージェントを演じており、画面の重厚感がとんでもないことになっています。
🎬あらすじ(ネタバレなし)
CIAの極秘プログラム「トレッドストーン」によって人間兵器に改造されたジェイソン・ボーンが、自らの過去を暴き、姿を消してから数年。
彼は世間から隠れるように、ギリシャとマケドニアの国境付近で、地下格闘技のファイターとして孤独な日々を送っていました。殴られ、殴り返すことでしか、自分の中に渦巻く静かな狂気を飼いならせないかのように。
一方、アイスランドのレイキャビク。かつてボーンと行動を共にした元CIA局員ニッキー・パーソンズは、ハッカー集団の一員となり、CIAのサーバーへ侵入を試みていました。彼女の狙いは、CIAの「黒い極秘作戦」に関する全データの奪取。
その中には、ボーンの本名である「デヴィッド・ウェッブ」がなぜトレッドストーン計画に志願したのか、その裏に隠された「父親のリチャード・ウェッブに関する衝撃的な真実」が含まれていたのです。
データの流出を察知したCIA長官デューイと、サイバー専門官のヘザー・リーは直ちに追跡を開始。ニッキーがギリシャにいるボーンへの接触を図っていることを突き止めます。
折しも、ギリシャのアテネは深刻な経済危機によるデモで暴動寸前。
火炎瓶が飛び交い、催涙ガスが充満する混乱の最中、ボーンとニッキーは再会を果たします。しかし、そこにはCIAが差し向けた最強の暗殺者「アセット(作戦員)」の銃口が迫っていました……。
🎬【ネタバレ】結末までの全あらすじ
-
アテネの暴動とニッキーの死
ニッキーと合流したボーンですが、CIAが送り込んだ暗殺者「アセット(ヴァンサン・カッセル)」の執拗な追跡を受けます。 アセットは、かつてボーンがCIAの暗部を暴露したせいで身元が割れ、拷問を受けた過去を持ち、ボーンに対して個人的な激しい恨みを抱いていました。
暴動の混乱に乗じて逃走を図る二人でしたが、アセットの銃弾がニッキーを貫きます。 彼女は死の間際、ロッカーの鍵をボーンに託しました。 そこには、CIAの新たな監視プログラム「アイアンハンド」と、ボーンの過去に関する機密データが残されていました。
-
「父の死」の真相とトレッドストーンの起源
ボーンはベルリン、ロンドンへと飛び、データの解析と関係者への接触を試みます。 そこで判明したのは、ボーンの父リチャード・ウェッブこそが、暗殺者養成プログラム「トレッドストーン」に深く関わっていたCIAアナリストであったという事実でした。
さらに、父がテロリストに殺されたとされていた事件は、実はCIA長官デューイが仕組んだ偽装工作でした。 当時、計画への参加を渋っていたボーン(デヴィッド・ウェッブ)を志願させるため、デューイはアセットを使って父を暗殺し、その怒りを利用して彼を人間兵器へと改造したのです。
-
ラスベガスでの決戦と「アイアンハンド」計画
すべての黒幕がデューイであると知ったボーンは、CIAが主催するテクノロジー会議が開かれているラスベガスへ向かいます。
会場では、デューイが巨大SNS企業「ディープ・ドリーム」のCEOを利用し、国民を全監視下に置く「アイアンハンド」計画を始動させようとしていました。 協力に難色を示したCEOをアセットに始末させようとするデューイでしたが、間一髪でボーンが介入し暗殺を阻止します。
-
長官デューイの最期
ボーンは混乱するホテル内でデューイを追い詰めます。 デューイは「お前は殺し屋として生きるしかない」と説得を試みますが、ボーンはこれを拒絶。
隙をついてデューイが発砲しようとした瞬間、野心を秘めた若きCIAエージェント、ヘザー・リーがデューイを射殺します。 彼女はボーンを殺すのではなく、恩を売ってCIAに連れ戻すことで、自らのキャリアアップを目論んでいたのです。
-
ベガスの街を破壊するカーチェイスと決着
逃走したアセットを追うボーン。 SWATの装甲車を奪って暴走するアセットと、一般車(ダッジ・チャージャー)で追うボーンの凄まじいカーチェイスが始まります。
ラスベガスの大通りをなぎ倒しながら続いた死闘の末、ボーンは下水道でアセットと対峙。 激しい肉弾戦の末に彼を絞め殺し、ついにニッキーと父の復讐を果たしました。
-
結末:決して飼いならされない男
後日、ワシントンD.C.。 CIA長官代理への昇進が確実となったヘザー・リーは、ボーンと接触します。 「CIAに戻って国のために戦ってほしい」と勧誘する彼女に対し、ボーンは「考えておく」とだけ言い残して去ります。
リーが車に戻ると、助手席にはビデオカメラが置かれていました。 再生すると、そこにはリーが上司に対して「ボーンを手なずける。もし失敗したら始末する」と冷徹に語る音声が録音されていました。
彼女の野心など最初からお見通しだったボーン。 再びあのテーマ曲『Extreme Ways』が流れる中、彼は誰の支配も受けず、どこかへと姿を消していくのでした。
【考察】なぜボーンはCIAに戻らなかったのか?ヘザー・リーの野心とラストの意図
【考察】なぜボーンはCIAに戻らなかったのか?ヘザー・リーの野心とラストの意図
ラストシーン、車に戻ったヘザー・リーが見つけたビデオカメラ。再生された音声を聞いた瞬間の彼女の表情と、 遠くへ歩き去るボーンのカットバック……。この結末に、思わずニヤリとしてしまった方も多いのではないでしょうか。
1. ヘザー・リーは味方だったのか?
アリシア・ヴィキャンデル演じるヘザー・リーは、これまでのシリーズにはなかった「デジタルネイティブ世代」のCIA幹部です。 彼女は旧態依然としたデューイ長官の強引なやり方(暗殺や暴力)を否定し、 「ボーンを殺すのではなく、取り込んで利用すべき」と主張しました。
一見、ボーンの理解者のようにも見えましたが、ラストの録音音声が彼女の本性を暴露します。
「手なずける。ダメなら始末する」
結局のところ、彼女もまた「ボーンを人間ではなく資産(Asset)としてしか見ていない」点では、
デューイや過去の悪役たちと同じ穴のムジナだったのです。
彼女はデューイを射殺しましたが、それはボーンを助けるためではなく、
自分が長官の座に就くための「世代交代の引き金」に過ぎなかったと私は見ています。
2. ボーンが下した「答え」
ボーンはなぜ、彼女の申し出をその場で断らず、「考えておく」と言って去ったのか。
それは、彼女が裏で何を企んでいるかを確かめるためであり、同時に
「お前たちの監視網など、いつでもかいくぐれる」
という強烈なメッセージを突きつけるためだったのではないでしょうか。
父を殺され、人生を奪われた彼にとって、CIAという組織に戻る理由はもはや1ミリもありません。
しかし、ニッキーが命がけで遺したデータにより、彼は自分の「始まり(オリジン)」を完全に理解しました。
これまでのシリーズが「自分探しの旅」だったとすれば、本作のラストで彼はついに
「ジェイソン・ボーンという個」として、誰の命令も受けない本当の自由を手に入れたのです。
あの『Extreme Ways』は、彼がこれからも孤独な戦いを続けていくという、哀しくも力強い決意表明のように聞こえました。
🎬『ジェイソン・ボーン』をさらに深く楽しむ2つの視点
1. 「スノーデン以降」の世界を描くリアリティ
これまでのボーンシリーズは「記憶喪失の男 vs 組織」という構図がメインでしたが、本作ではそこに 「国家による国民のプライバシー監視」 という現代的なテーマが深く切り込まれています。
作中で登場するSNS企業「ディープ・ドリーム」とCIAの癒着は、現実のスノーデン事件を彷彿とさせます。
「安全のためなら個人の自由は侵害されてもいいのか?」という問いは、公開から数年経った今見ても、
むしろ今だからこそ背筋が凍るようなリアリティがあります。
単なるアクション映画に留まらず、社会派サスペンスとしての重みを持っている点が、この作品を特別なものにしています。
2. 実写にこだわった「狂気のラスベガス・チェイス」
CG全盛の時代に、ポール・グリーングラス監督はあくまで「本物」にこだわりました。
クライマックスのラスベガスのカーチェイスでは、SWATの装甲車が一般車を次々となぎ倒しながら爆走しますが、
なんとこれ、実際に約170台もの車を破壊して撮影されたそうです。
ボーンが乗るダッジ・チャージャーのエンジン音と、鉄と鉄がぶつかり合う鈍い音。 画面からガソリンの匂いが漂ってきそうなほどの迫力は、映画館で観た時に座席が振動するのを感じたほどでした。 この「痛みを感じるアクション」こそがボーン映画の真骨頂ですよね!
🎬みんなの感想・レビュー
公開当時、ファンからは「待ってました!」という歓喜の声が上がった一方で、 あまりにも期待値が高すぎたためか、厳しい意見も見られました。
🙆♂️ 肯定的な意見
- 「マット・デイモンのボーンがまた見られただけで感無量。渋みが増してカッコよすぎる。」
- 「カーチェイスの迫力が異常。これぞハリウッド映画というスケール感に圧倒された。」
- 「お決まりの展開と言われようが、エンディングで『Extreme Ways』が流れた瞬間のカタルシスは最高。」
🙅♂️ 否定的な意見
- 「手持ちカメラの映像(シェイキーカム)が激しすぎて、画面酔いしてしまった。」
- 「ストーリー展開が過去作の焼き直し感が否めない。もっと新しい驚きが欲しかった。」
- 「ヒロイン的な存在だったニッキーの扱いが残酷すぎてショック……。」
🎬よくある質問(FAQ)
Q. 前作を観ていなくても楽しめますか?
正直に言うと、過去作(特に初期3部作)を観ていないと楽しみが半減します。
物語は3作目『ボーン・アルティメイタム』の直接の続きとして描かれており、過去の映像もフラッシュバックとして頻繁に登場します。「なぜ彼が追われているのか」「ニッキーとの関係性」などを理解するためにも、少なくとも1作目『ボーン・アイデンティティー』から順に観ることを強くおすすめします。
Q. ジェレミー・レナー主演の『ボーン・レガシー』との関係は?
『ボーン・レガシー』は同じ世界観を共有するスピンオフ的な作品ですが、本作との直接的なストーリーの繋がりはありません。
本作『ジェイソン・ボーン』は、あくまでマット・デイモン演じるボーンの物語の正統続編です。ですので、『レガシー』を観ていなくても話についていくことは可能です。
Q. エンドロール後に「おまけ映像」はありますか?
いいえ、ありません。
このシリーズは硬派なスタイルを貫いているので、エンドロール後はスパッと終わります。ただ、Mobyの『Extreme Ways』をフルで聴きながら余韻に浸るのが、ボーンファンの正しい作法(?)です!
Q. 吹き替え版の声優は誰ですか?
ソフト版・配信版では、マット・デイモンの声を平田広明さんが担当しています。
トミー・リー・ジョーンズは土師孝也さん、アリシア・ヴィキャンデルは竹内絢子さんが演じています。平田さんの渋い低音ボイスが、年を重ねたボーンにぴったりハマっていますよ。



コメント